News summary
パソコンが深めた絆
祖父母と孫の“交流”記
 私どもの孫は現代風に別世帯で暮らしている。小学校四・五年生までは結構交流はあったが、最近は一・五カ月に一回ぐらいのペースにまで減っていた。
どうやら孫の目的は宿題より私のパソコンの時間借り?
 春休みごろから一人で顔を出すようになった。それとなく話を聞いてみると、高校入試に備え、パソコンは全面的に禁止。宿題のレポートをまとめるためのインターネットも使えないとこぼす。「お爺ちゃん手伝ってよ」という。といっても直接、宿題を手伝うわけでなく、テーマについて多少相談に乗っただけ。後はインターネットを使って彼自身がまとめる。
 宿題が終わると、嬉々としてパソコンゲームやチャットに興じている。どうやら孫の目的は宿題より私のパソコンの時間借りにあるとみた。しかし、そこは両親と違い孫には甘い。分かっているが知らないふりをしていた。孫は自宅より祖父母の家が万事都合がよいとみたようだ。今では土日の半日をわが家で過ごす。
 しかし孫を自由放任で放置しているのではない。勉強と遊びに節度を付けさせたのである。二時間勉強をすると一時間のパソコンゲームはOKというわけである。そして三時のお八つを迎える。ここでは祖母が腕を振るう。夕食も孫中心の献立となる。
 こういう雰囲気で推移しているうちに孫から「テスト」の申し入れがあった。その日の勉強の成果をみるわけである。現在テストは好成績。孫、祖父母とも、この好循環を喜んでいる。
=横須賀市長沢、森長務(74)
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